2015年以降のゲーム機に関するとりとめのない独り言
おっさんははたと思い出した。
PS5とXSXという次世代機の発売を迎え
はてなブックマークもそりゃ盛り上がっているなあーと
これに乗じて任天堂もなにがしか企画立てとんのかなーと
そうおぼえた瞬間。
このブログの存在を、思い出した。思い出してしまった。
前回の記事が5年前である。空恐ろしい。
そうじゃねえか、と薄々勘付いてはいたのだが
30越えてからの時間跳躍能力ちょうやばくないか。
まあ実の所先代社長の君島氏、現社長の古川氏の就任後と
節目に総会を覗きに行きはしていたものの
どーにも書く事がなかった、というのもあって。
書くものというか響くものというかさあ…
岩田さん後のお歴々、普通の社長さんなんですよねえ。
言ってる事がふつう。
社長としては普通って、それが必ずしも悪い訳ではないのだけれど。
任天堂の社長がそんなんでええのんか。
外部の面白人材をトップに据える社風、残せれば良かったんだけどなあ。
とはいえ、任天堂のゲームがつまらない訳はなく
ゲーム業界全体はというと更に面白い様相を呈しており
ついでにいうとやはり今の任天堂に思う事が無い訳でもない。
今この瞬間がゲーム業界における一つの節目だと称し、そこいら辺含め
Xbox one、PS4、Switchについて5年の間に積もり積もったメモをば
だらーっと脱線しながら、どばーっと吐き出しておく。
おっさんは新しいハードの香りで時をかけるのだ。
Xbox One
- Xbox oneは発売日にkinect付きのday one editionを購入。
- 同梱のキネクトスポーツにあった自動アバター作成がなかなか再現度が良く、家族受けがめっちゃ良かった
- ただそれ以外で殆どキネクト使わず。フルーツニンジャぐらいか
- kinectに限らんけど音声操作が認識されなかった時の徒労感たるや
- エックスボックスオーン!いやオン!オンヌ!もういいよ!イグジステンズ イズ ポーズ!(ポコン
- 箱1はとにかく発売前から後まで広報の戦略に勢いがつけられなかった
- ディスク版のゲームをインストールしてディスクレスで遊べるシステムを発表すればDRMに絡めてメディアと他陣営に異様なほど悪し様に叩かれ発売前にオミット決定!とかギャグにもなってない
Official PlayStation Used Game Instructional Video
- この手の多少縛りが発生する新機能はユーザーとのすり合わせる風を装って世論を構築するのが重要なんだけど、それを行う間もなく他陣営が付け入る隙を作ったのが最大の失敗だと思う
- ローンチウィンドウ紹介でone more thingと期待を煽りつPeggle 2を発表。スベる
- どちらも発売を半年後に控えたE3での出来事
- 対してソニーは情報の開陳でユーザーを組み立てる感覚がある。高いレベルで
- 案の定メディアと、メディアに合わせて踊る人々によって拡大され、Xbox Oneのファーストインプレッションが決まってしまった。なんかズレてるよっていう
- この時に植え付けられたネット上での印象を変える機会もなく、ライバル陣営が膨れ上がるほど、その値踏みが一般化されてしまいそのまま引き摺り続けたという印象
- 払拭できなかった理由の一つが各ハードにおけるラインナップの均一化
- 今世代からはハード構成がPCに一気に寄り、軒並みプログラマブルシェーダ(ハードウェアに依存しない描画)になって開発環境も横並びになり、多機種での展開が以前と比べて遥かに容易になった
- 表現の写実化、複雑化による開発費の高騰も作用して、大型タイトルであればあるほど多機種で発売して資金を回収するのが当たり前になる
- 多機種(マルチ)でのリリース前提という事は各ハードのタイトル数自体増える
- 単一のタイトルが持つプラットフォームのシェアへの影響力も必然的に下がる
- 波を起こすには生半な点の展開ではおっつかない時勢になった
- 必然的に、印象を稼げる発売前のプレゼンの重要性が増していたが、前述の通り上手く行かなかった
- ポジティブなブランドイメージの構成する機会を失った事が終始響いた感じ
広告戦略の初動の大切さと、タイトルの均一化によるプラットフォーム戦略の難しさが浮き彫りになった事が個人的な学び。
PS4
- 発売日にKnack同梱版を購入
- 最初にプレイしたKnackがとにかく単調で疲れた
- ちゃんと作ってあるのに妙に眠くなるアクションゲームて
- ご同類に毛糸のカービィがある。アレなぜか画面に集中出来ず眠くなるという個人的な奇ゲー
- それはともかくPS4はとにかく良いサイクルに入って回せ続けたなーという印象
- 広報活動にそつがない。ユーザー寄りですよアピールじょうず
- ネガティブな要素を他ハードに押し付けてユーザーに値踏みをさせ「こっちの方がマシ」というたたき台を作り、その上にPS4を載せ続けた
- 前述のXboxにおけるDRM騒動は始まりにして真骨頂
- ディスク版のディスクレス化が発端で、ポジティブな要素だったそれをDRMを絡めてメディアを煽る事で見事にひっくり返した上に機能自体を潰すという快挙
- E3中に反射神経で動画作ってのけるとか相当すごい。そしてすごく性格悪い
- 発売半年前から「自分たちは違いますよ、ユーザー側ですよ」というサインを送り、それをファンの旗印に仕上げた
-
Battlefield 1 – PC Ultra vs. PS4 vs. Xbox One Graphics Comparison
正直違いが判らない… - とことん初手が奏功してファンが勝手に育っていく感じ
- 同程度の品質(性能)で中身での差別化が難しい商品同士の激戦を勝ち抜いた結果、地獄の覇者といった貫禄がついた
- 対して任天堂は解脱したかの如く性能をバッサリ切ってひとりで別世界へと旅立ってしまった
- テックからは逃れられないゲーム界隈でそれはそれでどうなのという気がしないでもない
- まあWiiからずっとそうだけどさー
- PSシェアボタン。時代を読んでとにかく簡単に落とし込んだ。えらい
- 石坂浩二氏が日経のコラムで「道具を手近に置かないと趣味は長続きしない」と書いていたのを思い出した。あくせくしたくないびりてぃ重要
- 2013年末の段階でコミュニティを作る、ではなくコミュニティにリーチする軽さに特化したのはかなりの慧眼
- ただ今となっては逆に発信自体が飽和してきてる上に発信者のプロ化も顕著。明確な課題
- 次世代はまたコミュニティを作る方にメインストリームが移りそうな気がする
- クローズドなコミュニティなのかサードプレイスなのか判らんけどどちらにしろ何らかに回帰して起源説を叫ぶ誰ぞの信者が沸く未来がみえる
- PS4と箱1ともに2年目位からPCのエントリークラスGPU性能がCS機を追い抜いた為、表現自体は据え置きとPC界隈で均一化した
- その為、自分は大体2年目過ぎ辺りからゲームをやるのはPCがメインだった
- もともと大手の大型タイトルのマルチ展開によってPCゲーマーがCS機を起動する理由も薄れてはいた
- ただこれ、PCゲーマーからすると家庭用ゲーム機が完全に水平な位置に来ている事を肌で感じさせられてもいた
- 今のコンテンツのメインストリームはPCが主体だった物が多いのだが、いつの間にかPS4とXboxの系譜としてのカラーが強くなっている。流れを吸収した感
- PCゲーマーとしてはこれはほんのり悔しい。いや正直かなり
- Steamライブラリがアホほど埋まってるからPCから離れられないおっさん
- 積みは罪だ買うのを改めよ。とはいえ積んだ罪は祓わねば。金も払ったんだし
- PSVRは流石に描画スペックが足りてないように思えて、超解像っぽい技術があるのか価格帯にしては結構良い。
- スタンドアローンとハイエンドの間で価格はHMD単体だとスタンドアローン以下ってそれだけでもかなり魅力
- 映像は何かのっぺり感はあるが悪くない。かつてテレビ屋だったソニーっぽさ。着地点がうまいよなあ
- ルームスケールは大仰だし高精度のToF無しフロントカメラは家庭用としては当時の最適解とは思う。まあクソ真面目なkinectもえらいっちゃえらい。全く生かせなかったけど
- ただまあ日常にゴーグルが存在するコスト、かけるコストはこの先もまだまだあるかなという感想
- ブレイクスルーはまた電話みたいな必需品になる気がしないでもない
- VRは毎日接する意義のあるコンテンツが生まれればなあ~
- となるとやはり放送的なものか、或いはプレイそのものが価値を生むコンテンツ、ソシャゲかMMOの要素があるものか。まあ期待せずに待つ
PS4はとにかくユーザーと市場をよく見ていて、やる事に安心感があった。
大きいパイをちゃんと狙おうとする野心と、それを実現せんとする実行力
そしてMSがちょいちょいポカった事、すべてが奏功したという印象。
任天堂が明後日の方向にぶっ飛んでったのもデカい。
ハードの性能が上がって写実化が進み、映画と親和性が高くなった事で
IPが一気に増えたのはソニーにとっては相当な追い風。
願わくば、今後はスーパーヒーロー物以外も出ますよう。
Switch
- まさかの据え置き+携帯のハイブリット機
- 任天堂が携帯機と据え置き機向けの開発部を統合するという話は出てたけどさー
- プログラマブルな世代に突入したから統合すんのやな!と思ってたら微妙に違う。携帯機準拠かよ!
- WiiUの流れがあったから本体は据え置きでローカルなクラウドゲームをするんかなと思ってた
- てか携帯機は画面+バッテリーと、それだけでコストが嵩むし価格がなー
- それに携帯機準拠の性能で据え置き機能つけられてもなあー
- というか携帯機準拠の性能だと大手サードパーティの大作ゲームは出せないやん
- となるとラインナップが貧弱になるのは火を見るよりも明らかじゃん
- サードパーティは大作以外は大きな宣伝せんし、広告の相乗りが出来ないのはプラットフォームとしては厳しいだろ
- こりゃ色々噛み合ってねぇわ!ニンテンドー不一致!
- とか思ってたらローンチのゼルダが空前の高評価でハードの評価が行方不明に
Live reaction: Zelda Breath Of The Wild | MOST EPIC video game trailer ever - ゲームメーカー管理職の知人と飲んでたら急に神妙な顔をして「任天堂の動きは良くも悪くも読めないから過信しないほうが良いですよ」と零したのを思い出す
- 「1本のソフトが状況を変える事がある」って総会で岩田さんが言ってたなー
- Wiiの立ち上げにおけるWiiスポーツのインパクトと感じが凄く似ている。任天堂のいいパターン
- 発売以後、1,2か月毎に1本のペースで自社タイトルを出し続ける。えらい
- …が、数年するとその大半が直近のWiiUからの移植やリメイクだと気付く。WiiUからのユーザーは既に持ってるか、合わなくて買わなかった代物ばかり
- 大手の大作ゲームが出ず、任天堂がその枠をカバーするしかない状況で「自分向きではない」タイトルを任天堂が一度出すとソフトを購入する期間が大きく空く
- 従来の任天堂ハードユーザーであればあるほど買うものが無く、ユーザーを育てるプラットフォーム商売としてはかなり不健全な状況
- 釣った魚にはあまり餌をやらない任天堂というイメージ
- もしくはとりあえずカレー作っときゃ文句言わねえだろってかーちゃん
- Nintendo LaboはVRkitだけ購入
- バズーカは顔に密着する仕様の為、ゴム動力のリコイルが顔にスコーンと来て思いのほか体感ゲームとしてもよく出来ている
- レールライドシューティングとしてもなかなかな。ボスはシチュエーションも相まってなかなか迫力ある。おすすめ
- ゾウのお絵かきがIRカメラによる反射板の認識と傾きだけで3次元座標を正確に作っててビビる
- なんとなしにスマホ(iPhone11)を挟んでVRアプリを試したら普通に使えた。どうせ手持ちで固定だから大抵のスマホでいけるっぽい
- 本家SwitchでもiPhone11でも画質はいまいち。VRとしてはお試し体験
- 組み立てから1年ほどでバズーカのゴムが劣化して切れたが、交換しやすい作りになっていてそこちゃんとしてる印象
- ただ発売後の更新が無く、youtubeのVR動画すら見れないのは残念
- アナログスティックのドリフト問題は2度ほど遭遇
- アナログスティックは押し込み機構があると壊れやすくなる
- 携帯機で本体が薄いのでスティック基板の基底部に厚さを付けられないし、これもまた壊れやすくなる
- 要するに構造上どうしようもない。てかこんなもん発売前にわかりそうだけど
- 簡単に問題を切り分ける構造にするとかグリップ型にしてコントローラーだけ厚くするとか、何らかの対策をしなかったのはなんでやねん
- WiiUの状況が逼迫していて開発が押されてたのかねえ
- 何はともあれ未だに故障に対するフォローが全くないのが一番ダメ
- Wiiの時は発売後1年でリモコンのカバーを無償配布とかしてたんだがなー
- 釣った魚に餌をやらない任天堂
- PCの小規模ゲーが好きなのでインディーズのゲームが充実したのは良い
- まあ性能的に大手は大型タイトルで参画しづらいし、インディーズしか引っ張れない状況なんだけど
- ただしSwitchのインディーズタイトルは他のCS機やスマホでも出るのが問題
- プラットフォームの差別化要素が「携帯機である」事と「任天堂のゲームが遊べる」しかない
- 前述の通り任天堂タイトルも息切れしてる状態。続編のヒットは多いがタイトル数は移植頼り
- スマホが携帯機のシェアを握ってる事を考えると、プラットフォーマーとしては既に切羽詰まってる感も否めない
- 社長の「息の長いゲーム機に育てたい」はタイトルが枯渇しかけている状況からすると絶望的な響きも
- とか言ってたらあつまれどうぶつの森
- やっぱりわからん任天堂
- あつ森のせいで奥さんや上の子まで自分のswitchを買ってて割と懐に痛い
- PS4proクラスのswitch互換の据え置き機で、かつ複数人で通常switchのリモートプレイが出来る高性能機とか作ってくんないかなー
- 私の人生の悩みの半分ぐらいはそれで解決する事に気付いた
来世とは言わないが、次世代はそれくらいシンプルにいきたいところです。
頼むよニンテンドー。